入れ歯ができるまでの流れ

ご来院されましたら、保険証と診察券を受付にご提示ください。診察券は再診の方だけで構いません。その後、問診票のご記入をお願いいたします。

当院は患者さまをおまたせしないよう、初診時から完全予約制を採用しております。受診を希望される方は、お電話にてご予約をおとりください。

診療台にてカウンセリングを実施いたします。当院では各診療台の間をロールスクリーンで仕切っております。プライバシーを気にせずご相談いただきやすい環境です。

カウンセリングでは、歯をなくすに至った理由やこれまでに受けた治療、現在治療中のご病気など、患者さまご自身のヒストリーを伺います。治療へのご希望をお持ちでしたら、あわせてお聞かせください。

ミラーや探針などの器具を使ってお口の検査を行います。レントゲンやCT撮影、お口の型どりを行うのもこの段階です。

入れ歯の製作を希望されていても、歯に病気がある場合はそちらの治療を優先して行います。そのためマイクロスコープという顕微鏡を用いた検査や、歯周病の検査も実施しております。

現在使用中の入れ歯がある場合は、そちらの調整・修理を先んじて行います。患者さまのお困りごとを一時的に解消するとともに、その入れ歯の問題点を理解するのに役立つからです。

問題が大きいと判断された場合は「治療用義歯」を製作し、治療をスタートします。治療用義歯による治療が終了した際、必要に応じて仮の入れ歯をお作りすることがあります。この場合、本義歯（最終的な入れ歯）の製作は、仮の入れ歯が問題なく使用できると確認がとれてからです。

当院では、「型をとってすぐ完成するような簡便な作り方では、良い入れ歯は作れない」と考えております。また、長期に渡って快適に入れ歯を使うには、健康な歯の支えが不可欠です。私どもがお口の健康回復を優先し、お口の状態をしっかり観察しながら入れ歯を作るのは、こうした考え方が元になっているのです。

検査結果と治療用義歯の様子を総合し、治療計画を立てていきます。

現在のお口の状況をもとに、具体的な治療法をご説明いたします。実際に治療を行いながらでないと診断できない項目も多いため、患者さまにご納得いただけるよう、必要に応じてその都度ご説明の時間をとるのが当院の工夫です。

治療法のメリットやデメリット、費用や期間についてもお答えいたしますので、気になることがありましたら何なりとご質問ください。

いよいよ治療開始です。前述の通り、お口に虫歯などの病気がある場合はその治療からスタートします。

当院の入れ歯治療では、入れ歯を入れた後のお顔立ちがより自然になるよう、種々の取り組みを行っております。天然の歯があった頃のお写真を拝見したり、あごの形や頬の動きの型をとったり。それらで得られたデータを模型に落とし込み、「咬合器」を使って噛み合わせの位置を決定。こうして作られたあなただけの模型と噛み合わせを使って、歯科技工所で最終的な入れ歯に仕上げています。

入れ歯が完成した後のメインテナンスは非常に重要です。入れ歯の正しいお手入れや、入れ歯を支える歯ぐきのチェック、入れ歯自体のガタつき確認など、長く快適に入れ歯をお使いいただくためのケアが欠かせません。

また歯が残っている方は、その歯を少しでも長く健康にしておきましょう。PMTCやスケーリングと言った専門的なクリーニングをはじめ、歯周病や虫歯のチェックなどで患者さまをサポートいたします。歯磨き方法や食生活のアドバイスなどもお任せください。歯と歯肉のメインテナンスは担当の歯科衛生士が、噛み合わせと入れ歯のメインテナンスは歯科医師が担当いたします。

上記の通り、当院は治療だけでなくメインテナンスや定期検診も重視した歯科医院です。そのため入れ歯治療の患者さまには、少なくとも半年に1回、必ずメインテナンスで来院されることをお約束いただいてから治療に入るようにしています。定期的にお越しいただければ、お口の中やレントゲン写真、入れ歯の記録などを継続して記録することが可能です。それが患者さまの快適な入れ歯ライフをお手伝いする、大切な源泉となります。